2013年7月21日

マンガ『悪の華』8巻

『悪の華』
8巻
押見修造
講談社コミックス
2013年6月初版

胸が苦しくなる.作者はよっぽど暗い学生時代を送ってたんだろうな.

自らを幽霊と称するような空虚な生活.そこに現れた一点の希望,常磐さん.

常磐さんが素敵すぎる.美人でDQN(と言っちゃっていいだろう)と付き合っている.遠くから恨めしい目で眺めているような人だ.しかし,内実は本が好きで,『私…私も結局からっぽなんだけどさ…何か…私…ずっと無理していたのかなあ…』と言う.あなたもこっち側の人間か.

常盤さんの小説を読むことが生きるよすがと言う春日には共感する.仲村さんと向こう側に行くことが生きる意味だと言ったり,灰色な世界の意味を他人に見出して,こいつは本当に空っぽだな.

春日に共感しているから,春日への佐伯さんの辛辣な批判は苦しく仕方がない.

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