『それでも町は廻っている』
11巻
石黒正数
ヤングキングコミックス
2013年3月初版
稀代の名作『それ町』,その11巻.
11巻は「恐怖のそれ町」という事で,怖い話ばかり集めました.怖くない話しもあります.どれが怖くて,どれが怖くないかは読んでみないとわかりません.人生に通じる所があるような気がしてきました.(表紙)
11巻は,『それ町』の魅力が凝縮された巻だ.何気ない日常のなかに潜むくだらない事件は,読むものを幸せにさせる.
日常系という妙なジャンルがある.『よつばと!』とか.キャラクターのとりとめもない日常が,我々にとってはドラマなのだ.
では,なぜ我々の日常はこうも面白く無いのか.それは,我々のそばには歩鳥がいないからだ.日常系の魅力とは,キャラクターの魅力だ.魅力的な人物のそばにしか,日常の物語は生まれ得ない.
世界のどこかに歩鳥がいて,いつか出会えないものだろうか.そのとき,私も物語に参加できる.そんな日が,いつか訪れることを願うのである.
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