2012年12月12日

『映画道楽』

『映画道楽』
鈴木敏夫
角川文庫


第一部 映画体験編
 第一章 片岡千恵蔵のファンでした.
 第二章 映画のヒロインについて.
 第三章 映画を観る前に思うこと,観た後に学ぶこと.
第二部 映画製作編
 第一章 プロデューサー事始め.
 第二章 プロデューサー高畑勲から学んだこと.
 第三章 作品を守るためのタイアップとは何か?
 第四章 難産だった『となりのトトロ』と『火垂るの墓』.
第三部 映画宣伝編
 第一章 タイトルは映画の重要なコピーです.
 第二章 映画の宣伝は三位一体で作らせる.
 第三章 予告編では一つのことだけを伝えたい.
第四部 映画企画編
 第一章 肉体を失った現代の映画について考える.
 第二章 現代に合った映画の主人公をどう作るか?
 第三章 内面ではなく,外面で勝負する主人公が必要.
 第四章 漫画映画とアニメーション映画.

  スタジオジブリの代表取締役で,映画プロデューサーの鈴木敏夫のエッセイ.
 第一部の鈴木氏の観た映画の評論は読むのがしんどい.映画評論家の本が面白いのはすごい.
 それ以降は,楽に読める.鈴木氏がどのように映画を作ってきたのかを語っている.
『プロデューサーといっても,大きく分けると二つある.一つはお金を出して企画を立てて商品に仕上げる,プロモートというかコーディネイトするプロデューサー.もう一つは,作る側の人間を主体にして作品を仕上げていくプロデューサー.高畑さんや僕は,後者の作る側に自分も入っていくタイプのプロデューサーなんです.』p.93
金策に走り回ったり,宣伝について考えたり,映画の中身についても考えたり,プロデューサーというのは忙しい.
 道楽とタイトルには付いているが,仕事を道楽と言えることのすごさ.道楽とでも思わなければ,やってられないほど大変なんだろうか.それとも本当に面白いのか.

 あんまり書くことが見つからない.『仕事道楽』の方が本として面白かった.

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